La Folia

顧問会計士の中森さんとの定例打ち合わせのため、都内に向かう電車の中で。
妻の幸子が、
「今朝、FMでやっていたのだけれど、La Foliaって、ずいぶんいろいろな時代のいろいろな人がいろいろな変奏を書いているのね」
子供たちが幼かったころ、鈴木メソッドの練習でさんざん聞かされた曲だけれど、もちろん、鈴木メソッドでやるのは、そのうちの、ごく一部の変奏のみ。
で、La Foliaの”Folia”がどうにも気になってたまらなくなった。
たとえば、タランチェラ(tarantella)というのは、タランチュラ(tarantula)という南欧産の毒蜘蛛に刺されてのたうち回る様子からの連想で付けられた激しい舞曲の種類を指すし、ディエスイレ(Dies Irae)は、ご存じ、カトリック典礼の死者のためのミサの続唱で、このメロディーが、ベルリオーズの幻想交響曲やラフマニノフのパガニーニ変奏曲など、多くの曲に使われている。
で、La Foliaは何なのだろうと思って、自宅に帰ってから調べたら、何と、
folia⇒foliumの複数形
folium⇒《紙などの》一葉、一枚
ということで、目から鱗、胸のつかえがスッと落ちた。
folioというのは、書物の世界で二つ折り版のことを指すが、元々は、印刷した紙の一葉から来ているし、金融業界で使われるportfolioも同語源。
で、幸子に
「要は、La Foliaって、音楽のミルフィーユだね」
などと、軽口を叩いて、念のために辞書を見てみたら、
mille-feuille⇒《「千枚の葉」の意》フランス風菓子の一。
とあって、これも同語源。
ついでに、最近健康サプリとして注目されている葉酸もfolic acidで、同語源。
いやあ、いい勉強になりました。
トリビアするかなあ。

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