神戸老舗洋食屋伊藤グリルへ(2015年6月5日)

※もう5年も前の記事だけれど。写真を加えて、いまさらながら、公開。

神戸に行った。

神戸には、半世紀も前、9歳から16歳の多感な時代を過ごした。

2015年6月5日(金)

長男に車で羽田まで送ってもらい、10 時過ぎには飛行機で神戸空港に降り立った。

旧居留地をぶらついた後、相楽園を訪れた。

13:00

昼食は、元町駅近くの老舗洋食屋伊藤グリル。

何歳のころかは定かではないが、一度だけ母に連れられて行ったことがある。何を食べたかもよく覚えていない。確か、海老のテルミドールのようなものだったようなかすかな記憶がある。2階に上っていく階段とフローリングの床。食後にロングスカートをはいた素敵なお店のマダムが「今日のデザートはカスタード・プディングです。ちょっと鬆(す)が入ってしまったのですが、いかがですか」と言った言葉だけを、妙に鮮明に覚えている。プリンではなくってプディング。家で母が作るプディングにも、しばしば鬆が入った。それでも、市販のプリンの妙につるつるした舌触りとはちょと異なる舌触りが好きだった。マダムの言葉には、そんなホームメードと地続きの細やかさが感じられたのだと思う。そのプディングの味も全く覚えていない。

妻と神戸にも行ってみたいね、と話すようになって、ウェッブを検索していたら、伊藤グリルがまだ健在だということが分かった。それも、神戸を代表する老舗洋食屋として、すこぶる評価が高い。現在のオーナーは4代目とも。

階段を上り、店に入ったとたん、記憶が蘇ってきた。フローリングの床。角地で二面が窓に。角の席に案内してもらった。

待望の伊勢エビの冷製特製マヨネーズソースは、予約がなければ頼めないと言われて、神戸牛の、ステーキ、ビーフシチュー、ビーフカツレツを頼んだ。すべて旨かった。ソースが三種三様で、肉の料理の仕方と見事に合っている。パンも旨い。特に、シチューのソースに浸して喰うと至福。妻は、やはりステーキが肉の味がよく分かって一番美味しかったと言った。

デザートにクレーム・ブリュレ。上にカシスのアイスクリームが載っている。カスタードクリームは、遙か昔のホームメードの味がした。

午後。北野ホテルにチェックインし、風見鶏の館などを見て回った。

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