フィガロの結婚:宮本亜門演出(横須賀芸術劇場)

  • タイトル:フィガロの結婚
  • 開始日時:2006-10-15 14:00
  • 終了日時:2006-10-15 18:00
  • 場所:横須賀芸術劇場
  • 指揮:現田茂夫

    演出:宮本亜門

    出演:アルマヴィーヴァ伯爵 黒田博、伯爵夫人 佐々木典子、ケルビーノ 林美智子、フィガロ 山下浩司、スザンナ 薗田真木子 他

    合唱:二期会合唱団

    管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

    装置:ニール・パテル 衣装:前田文子 照明:大島祐夫

モーツァルトイヤーということなのだろう。今年は、さまざまなところでさまざまなモーツァルトの作品が上演された。ぼくたち夫婦も、それなりに恩恵を受けた。どこだったか東欧の歌劇場のドン・ジョヴァンニに始まり、国立劇場の魔笛、横浜オペラ未来プロジェクトのコジ、そして、今回のフィガロ。ドン・ジョヴァンニが一番凹だったかなあ。なんだかうら寂しくてねえ。
おっと、ヨコスカポケットでやった弥勒さん演出のバスティアンとバスティエンヌ、劇場支配人も忘れられない。
で、今回のフィガロなのだけれど、どうも記憶を辿っていっても、今まで実際に見た記憶がない。藤沢市民オペラの第一回上演作品なので、30年以上前からよく知っているつもりでいたのだけれど。ポネル演出、ベーム指揮の名作映画も何度か見た記憶があるし。
いずれにしても、宮本亜門の演出もすごくオーソドックスでシャープだし、舞台の上に額縁を切り、その外側もうまく利用した舞台装置も秀逸。現田さん指揮の神奈フィル、個々のキャスト、どの一つをとっても水準以上の出来で、素直に楽しめた。
なによりも、ぼくは、初めて行ったのだけれど、ホールがとてもいい。大きすぎず、客席の配置が古典的なヨーロッパの歌劇場みたいだし(平戸間+バルコニー式の2階席以上)、『オペラの運命』(岡田暁生著、中公新書)からの孫引きの知識をひけらかして、「フムフム、下々の者は1階席ね。ぼくなんて、3階席の真ん中だもんね」などと、悦に入ったりしてね。
これで、国立劇場のマエストロやかつての日生劇場のアクトレスのようなオペラの上映とリンクした美味しいレストランが併設されていたらもう最高。
拍手のタイミングがやや遅かったのは無い物ねだりなのだろうが、これからいい上演を重ねていって、地元の観客が少しずつでも成熟していくことを祈っている。
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