アメリカ民主党大会にbloggerが参加

例によって、National Public Radioの番組、On the mediaから
先週(2004年7月25日からの週)は、アメリカのありとあらゆるメディアが民主党大会での大統領候補正式指名に向けたお祭り騒ぎで沸き立っていたわけだけれど。
この大会は、他のあまたのメディアの取材陣とともに、bloggerからの取材申し込みがはじめて認められた、ということで、画期的な大会となった。といっても、取材が認められたbloggerは、200人の申し込みの内30人程度であり、大会全体の規模が数千人の参加者に対して、取材陣が一万人以上だということも忘れてはならない。
さらに付け加えると、民主党の広報関係者は、bloggerを他のメディア人と同列に捉えているわけではない、ということ。ほとんどのbloggerは個人の資格で参加しており、そのことは、blogの本質でもあるのだが、彼らから発信される情報や意見は、編集者の選択眼やや他のジャーナリズムには必ずつきまとう報道倫理の規制をうけていない。このことに対し、the Kennedy School of GovenmentのAlex Jonesは、bloggerたちが、大会に対してよけいな雑音を付け加えるだけではないか、というおそれを表明している。
この報道からも分かるように、アメリカではすでにblogはジャーナリズム論の一環として議論されるまでのメディアに成長もしくは成熟してきている、ということ。
では、日本のblogは。ぼく自身のことも含めて、日本の良き伝統?である私小説の文脈に収まっていくのか、既存のメディアを越えた批評メディアとして育っていくのか。ま、それを決めるのは、個々の書き手と、それに反応する(もしくは反応しない)読み手たちだけれど。

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